たし算はいつから?幼児期における数の理解と取り組み方法について
目次
たし算の取り組みは5歳から
たし算は、幼児教育において重要な基礎スキルの一つです。一般的に、たし算の本格的な取り組みは5歳頃から始めるのが適切だと考えられています。しかし、これは単に年齢だけの問題ではありません。子供の発達段階や個人差を考慮することが非常に重要です。
たし算を理解し、実践できるようになるまでには、いくつかの重要なステップがあります。これらのステップを順序よく、子供の理解度に合わせて進めていくことで、数や算数に対する苦手意識を持つことなく、自然に学習を進めることができます。
また、たし算の学習を始める前に、数の基本概念をしっかりと理解させることが重要です。数の基本概念には、数字の認識、数の順序、一対一の対応の理解などが含まれます。
これらの基礎がしっかりと身についていれば、たし算の学習もスムーズに進めることができます。
はじめに数の概念を理解することから
たし算を学ぶ前に、身につけておきたい最も基本的な概念は、「数」そのものです。
数の概念を理解するということは、単に数字を暗記することではありません。数字が表す量や価値を実際の物や状況と結びつけて理解することを意味します。
例えば、数字の「1」とリンゴ1個が同じ量を表していることを理解できるか。
さらに、文字としての数字「1」と、その読み方である「いち」が同じものを指していることも理解する必要があります。
これらの概念は、大人にとっては当たり前のように思えるかもしれませんが、初めて数に触れる幼児にとっては、非常に難しい概念です。
数の概念を理解させるためには、具体的な物を使った体験が効果的です。おもちゃやフルーツなどを使って、「1つ」「2つ」と数えながら、対応する数字カードを見せる方法があります。
また、日常生活の中で数を使う機会を積極的に作ることも大切です。
「お皿を2枚出してね」「りんごを3つ買おうか」など、具体的な場面で数を使うことで、数の概念をより深く理解させることができます。
このような数の基本的な概念を十分に理解させてから、たし算の学習に進むことが大切です。
急ぐことなく、子供の理解度に合わせてゆっくりと進めていくことで、より確実な理解と、将来の算数学習への良好な基盤を築くことができるでしょう。
たし算ができるまでの7つのプロセス

たし算の習得は、一朝一夕には成し遂げられません。子供たちがたし算を完全に理解し、自信を持って使えるようになるまでには、いくつかの重要なステップがあります。以下に、たし算ができるようになるまでの7つのプロセスを詳しく説明します。
①物の数がわかる
これはたし算の学習の最初のステップです。子供は目の前にある物の数を正確に数えられるようになる必要があります。
リンゴなどの物を1個、2個、3個...と数えられるようにする段階では、実際の物と数字、そして数字の読み方(「いち」「に」「さん」など)を結びつけることが重要です。
②数字がわかる
次に、子供は数字を視覚的に認識し、その読み方を理解する必要があります。
「1」という文字を見て「いち」と読むことができ、それが1つの物を表すことを理解できるようになります。
この段階では、数字カードや数字の書かれたおもちゃなどを使って、楽しみながら学習を進めることができます。
③数の合成
数の合成は、たし算の基礎となる重要な概念です。これは、二つの数を組み合わせて新しい数を作ることを意味します。
リンゴ2個とリンゴ3個を合わせると5個になることを理解します。この段階では、具体的な物を使って実際に「合わせる」操作を行うことが効果的です。
④数の加算
数の加算は、数の合成よりもさらに進んだ概念です。ここでは、既にある数に別の数を加えることで、全体の数が増えることを理解します。
かごの中にリンゴが2個あり、そこに3個のリンゴを加えると5個になることを理解します。この段階では、「増える」という概念を理解することが重要です。
⑤式の記号がわかり、意味がわかる
この段階では、子供は算数的な記号とその意味を理解し始めます。
「+」(プラス)や「=」(イコール)などの記号の意味を学び、それらを正しく読むことができるようになります。例えば、「2+3=5」を「2たす3は5」と読むことができ、その意味を理解できるようになります。
⑥答えが出せる
ここまでの概念を理解した上で、子供は実際にたし算の問題を解けるようになります。
「2+3=」のような問題に対して、正しい答え「5」を出せるようになります。この段階では、具体物を使った計算から、徐々に頭の中で計算できるように移行していきます。
⑦式が作れる
最後のステップは、与えられた答えに対して適切な式を作れるようになることです。
「□+□=5」のような問題で、空欄に入る適切な数字を考えられるようになります。これは、たし算の逆操作を理解し、柔軟に数を扱えるようになったことを示します。
これらの7つのプロセスは、順を追って進めていく必要がありますが、個々の子供の理解度や発達段階に応じて、柔軟に対応することが大切です。また、各段階で十分な練習と経験を積むことで、確実な理解と定着を図ることができます。

年齢ごとの数の取り組み
子供の算数的能力は、年齢とともに段階的に発達していきます。
それぞれの年齢に適した取り組みを行うことで、子供の算数的思考を効果的に育むことができます。
ここからは、1歳から4歳までの各年齢における数の取り組み方を詳しく説明します。
①1歳代の取り組み
1歳児にとっては、「物の数がわかる」ことが最も重要な学習目標となります。この年齢では、具体的な物と数の概念を結びつける基礎を作ります。
主な取り組み方:
- ミニチュアやそろばんなどの具体的な教材を使用します。
- 物を指さしながら、はっきりと「1、2、3、4...」と数え上げます。
この年齢では、楽しみながら数に触れることが大切です。強制せず、遊びの中で自然に数を使う環境を作ることが効果的です。
②2歳代の取り組み
2歳児では、「数字がわかる」ことに焦点を当てます。数字の形を認識し、それぞれの数字が表す量を理解し始める時期です。
主な取り組み方:
- 数字が書かれたフラッシュカードを使用します。
- 「1はどっち?」「2はどっち?」といった、数字の識別ゲームを行います。
この年齢では、視覚的な刺激と触覚的な体験を組み合わせることが効果的です。数字を見て、触って、聞いて、総合的に理解を深めていきます。
③3歳代の取り組み
3歳児になると、数字の読み書きに重点を置きます。この年齢では、手先の器用さも発達し、文字や数字を書く練習を始めるのに適しています。
主な取り組み方:
- 数字の書き方を教えるプリントやドリルを使用します。
- 点線をなぞって数字を書く練習をします。
この年齢では、短時間でも毎日コツコツと取り組むことが大切です。無理をせず、楽しみながら継続することが重要です。
④4歳代の取り組み
4歳児では、「数の合成」や「数の加算」の理解を深めることに重点を置きます。この時期は、より抽象的な数の概念を理解し始める時期です。
主な取り組み方:
- そろばんを使って、数の合成や分解を視覚的に理解させます。
- 2つ、3つ、5つ、10ずつ増える数の並びを学びます。
この年齢では、具体物を使った操作から、徐々に頭の中での計算へと移行していきます。ただし、まだ完全な抽象的思考は難しいため、具体物を使った説明も併用します。
各年齢での取り組みは、あくまでも目安です。個々の子供の発達段階や興味に合わせて、柔軟に対応することが大切です。
また、すべての活動において、楽しみながら学ぶことを重視し、数や算数に対する前向きな態度を育てることが重要です。
数の分解と減算の取り組みも大事
たし算の学習と並行して、数の分解と減算(ひき算)の概念を理解することも非常に重要です。これらの概念は、数の操作をより柔軟に行えるようになるための基礎となります。特に4歳代の子供たちにとって、これらの概念を学ぶことは、算数的思考の発達に大きく寄与します。
数の分解とは、ある数を2つ以上の数に分けることを指します。5という数を2と3に分解したり、1と4に分解したりすることができます。減算(引き算)は、ある数から別の数を取り去る操作にあたり、加算(たし算)の逆の操作として理解することができます。
数の分解と減算の取り組みには、以下のような方法が効果的です:
- そろばんを活用した視覚的理解: そろばんは、数の分解と減算を視覚的に理解するのに非常に役立ちます。 5個の玉を上げた後、2個下げることで、5-2=3を視覚的に示すことができます。同様に、5個の玉を2個と3個に分けることで、5の分解を示すこともできます。
- 具体物を使った操作: おはじきやブロックなどの物を使って、実際に数を分けたり減らしたりする活動を行います。 5個のおはじきを2つのグループに分けたり、全体から一部を取り除いたりする操作を通じて、分解と減算の概念を体験的に学ぶことができます。
- 日常生活での応用: 買い物ごっこや料理の手伝いなど、日常生活の中で数の分解や減算を使う機会を作ります。 「6個のクッキーがあるけど、2個食べたら残りは何個?」といった具合に、実生活に即した形で概念を理解させます。
これらの活動を通じて、子供たちは数の分解と減算の概念を自然に身につけていくことができます。重要なのは、常に子供のペースに合わせ、楽しみながら学べる環境を整えることです。
また、これらの概念はたし算と密接に関連しているため、たし算の学習と並行して進めることで、より深い理解につながります。

七田式教育における数の取り組み
たし算の取り組みこそタブレット学習
七田式教育では、デジタル技術を活用した新しい学習方法を積極的に取り入れています。
特に、たし算のような基礎的な計算スキルの習得にはタブレット学習が非常に効果的であると考えられています。
タブレット学習の利点は多岐にわたります:
①継続的な学習の促進
たし算の習得には、毎日少しずつ、コツコツと取り組むことが重要です。しかし、従来の紙とペンによる学習では、子供が飽きてしまったり、興味を失ってしまうことがありました。タブレット学習では、音や映像、インタラクティブな要素を取り入れることで、子供の興味を持続させやすくなります。
②多様な問題と学習体験
タブレット学習では、毎日異なる問題を提供することが可能です。これにより、子供は常に新鮮な気持ちで学習に取り組むことができます。 また、難易度を自動的に調整することで、子供の能力に合わせた最適な学習体験を提供することができます。
③即時フィードバック
タブレット学習では、子供が問題に回答するとすぐに結果がわかります。この即時フィードバックは、子供の理解を深め、誤った概念の修正を迅速に行うのに役立ちます。
④ゲーミフィケーション要素
多くのタブレット学習アプリには、ポイントやバッジ、レベルアップなどのゲーミフィケーション要素が含まれています。これらの要素は、子供の学習意欲を高め、継続的な取り組みを促進します。
⑤進捗の可視化
タブレット学習では、子供の学習進捗を詳細に記録し、視覚化することができます。これにより、子供自身が自分の成長を実感できるだけでなく、保護者や教育者も子供の学習状況を把握しやすくなります。
⑥時間と場所の制約からの解放
タブレット学習は、時間や場所を選ばず行うことができます。これにより、子供の生活リズムや家庭の事情に合わせて、柔軟に学習時間を設定することが可能になります。
⑦個別学習の実現
タブレット学習では、個人の理解度や進度に合わせて、個別化された学習内容を提供することができます。これにより、一人一人の子供に最適な学習環境を提供することが可能になります。
算数のプリント学習については詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
「なぜ小学1年生の算数はつまずきやすいのか?プリント学習で苦手を克服!」
このように、タブレット学習には多くの利点がありますが、七田式教育では特にたし算の学習においてその効果が高いと考えています。たし算は反復練習が重要ですが、タブレット学習を通じて楽しみながら繰り返し学習することで、子供たちは自然と計算力を身につけていくことができます。
ただし、タブレット学習に頼りすぎず、実際の物を使った体験的な学習や、紙と鉛筆を使った従来の学習方法とバランスよく組み合わせることが重要です。七田式教育では、デジタルとアナログ、両方のアプローチを適切に組み合わせることで、子供の総合的な数学的能力の発達を促進しています。

『七田式デジタル学習プログラム~with LOGIQ LABO~』
七田式教育の新しい取り組みとして注目されているのが、『七田式デジタル学習プログラム~with LOGIQ LABO(ロジックラボ)~』です。このプログラムは、主に4歳から6歳の幼児を対象とした算数学習に特化したデジタル教材です。子供たちが楽しみながら算数の基礎を身につけられるよう、さまざまな工夫を凝らしています。
このプログラムの特徴は以下の通りです:
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1 取り組み時間は1日10〜15分
子供の集中力と画面時間を考慮し、1日の取り組み時間を10〜15分に設定しています。
短時間で集中して取り組むことで、学習効果を最大化し、同時にタブレットの過剰使用を防ぐことができます。
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2 約3,000問の豊富な問題
プログラムには約3,000問もの問題が用意されており、空間認識力、算数思考力、算数活用力の3つのカテゴリーに分類されています。
この豊富な問題数により、6か月間にわたって飽きることなく学習を継続することができます。各問題は子供の理解度に合わせて出題されるため、効率的に学習を進めることができます。
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3 自然と毎日続けられる学習フロー
子供が自然と毎日学習したくなるような仕組みが組み込まれています。
デイリースタンプの獲得や、学習によって得られるポイントでアバターを着せ替えできる機能など、子供のモチベーションを維持するための工夫が随所に見られます。これらの要素により、子供は楽しみながら自然と学習習慣を身につけていくことができます。
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5 スマートフォンでお子さまの成長がわかる
専用の保護者向けアプリケーションを通じて、子供の学習進捗や成長を詳細に把握することができます。
グラフや数値で視覚化された情報により、子供の日々の成長を具体的に確認することができます。保護者のモチベーション維持にもつながり、子供と保護者が一緒になって学習に取り組む環境を作り出します。
4 お子さまに合わせてAIが問題を自動カスタマイズ
プログラムに搭載されたAIが、子供の学習状況を分析し、適切な難易度の問題を自動的に選択して出題します。これにより、一人ひとりの理解度や進度に合わせた最適な学習が可能になります。また、保護者が手動で問題カテゴリを調整することもできるため、より細やかな学習管理が可能です。
このプログラムは、単に算数の問題を解くだけでなく、思考力や空間認識力など、総合的な算数的能力の向上を目指しています。また、楽しみながら学べる仕組みにより、子供たちが自然と算数に親しみ、将来的な算数への興味・関心を育むことができます。
『七田式デジタル学習プログラム~with LOGIQ LABO~』は、現代の子供たちの学習スタイルに合わせた革新的な教育ツールと言えるでしょう。デジタル技術の利点を最大限に活用しつつ、七田式教育の理念に基づいた学習内容を提供することで、子供たちの算数的能力を効果的に育成することを目指しています。
『七田式デジタル学習プログラム~with LOGIQ LABO(ロジックラボ)~』
- ✔取り組み時間は1日10〜15分
- ✔約3,000問の豊富な問題
- ✔自然と毎日続けられる学習フロー
- ✔お子さまに合わせてAIが問題を自動カスタマイズ
- ✔スマートフォンでお子さまの成長がわかる
まとめ
幼児期における数の理解とたし算の学習は、子供の将来の学習基盤を形成する上で極めて重要です。
本記事では、たし算の学習開始時期や、数の概念理解から始まる7つの学習プロセス、年齢ごとの適切な取り組み方、さらには数の分解と減算の重要性について詳しく説明しました。
一般的に、たし算の本格的な学習は、5歳頃から始めるのが適切とされていますが、それ以前から数の基本概念を理解させることが重要です。
1歳から4歳までの各年齢段階で適切な算数的活動を行うことで、子供は自然と数に親しみ、基礎的な算数的思考を身につけていきます。
特に注目すべきは、七田式教育が提唱するタブレット学習の活用です。『七田式デジタル学習プログラム~with LOGIQ LABO~』は、4歳から6歳の子供たちを対象に、楽しみながら効果的に算数を学べるよう設計されています。AIによる問題の自動カスタマイズや、ゲーミフィケーション要素の導入など、現代の子供たちの学習スタイルに合わせた革新的なアプローチが特長です。
しかし、デジタル学習だけでなく、実物を使った体験的な学習や、従来の紙と鉛筆を使った学習方法とのバランスも重要です。子供の個性や発達段階に合わせて、さまざまな学習方法を柔軟に組み合わせることが、最も効果的な学習につながります。
最後に、算数学習において最も大切なのは、子供が楽しみながら学べる環境を整えることです。
強制や過度なプレッシャーは逆効果になる可能性があります。子供の興味や好奇心を大切にし、日常生活の中で自然と数に触れる機会を増やすことで、子供は自ら進んで算数的思考を深めていくでしょう。

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